体外から体内へ侵入した異物(抗原といいます)にたいして、人の体(生体)が反応して産生される物質を抗体といいます。この抗体は免疫グロブリンと呼ばれ、構造の違いによってIgG、IgM、IgA、IgD、IgEという5つのグループに分類されます。生体は細菌やウイルスなどの抗原に対して感染初期にIgMを産生し、その後、遅れてIgGを産生します。IgGは、その後、長期間にわたって存在し抗原に対する免疫応答を担っています。新型コロナウイルスでは感染後、約2週間で8割がIgMまたはIgGが陽性になります。しかし、IgGは感染初期には産生されないため、感染から2週間以上経過していない状況で検査しても、IgGの測定結果に反映されない可能性があります。